本作の最大の聴きどころは、全編を貫く洗練されたアンサンブルと、どこか気品漂う軽快なリズムにあります。当時の小粋なムード音楽やラウンジ・ジャズのエレガントな空気感をたっぷりと吸い込みつつも、単なるBGMに留まらない確かな演奏技術が随所に光ります。なかでもアルバムを象徴するキラー・トラック「Accidently On Percy」は必聴。ディジー・ガレスピーが残したアフロ・キューバン・ジャズの金字塔「Manteca」をモチーフにした名演で、情熱的なボンゴの打音と小気味よく転がるピアノの鍵盤が火花を散らすスリリングなハードバップ・チューンへと仕上がっています。